弦楽合奏体
インテグラル・コーズのシー


その名インテグラルは「完全に整った」または「補完された」の意味があり、さらに敷衍して数学的美のニュアンスにも触れる。
コーズはコードすなわち「弦」または「和声」の複数形であり、それぞれの奏者の弦と奏でる和音の時間的重なりを示す。
総じて、互いを必要とする奏者たちと音たちの集合を意味し、友情とハーモニーの二元的主題を追及する気概を表す。
それはホームグラウンドたる研究学園都市つくばと、そこに集うであろう左脳的演奏家の緻密なアンサムブル研究に相応しい響きのある呼称と言えよう。
但し、アマチュアである以上はこの名称を具現するわけではなく、間断のない研究努力により追求せらるべきものである。

演奏の方向性として常に「理性的」たらんとし、いたずらに感情に埋没し平板な解釈に陥ることを厭うものである。
重視するのが理性的感性か感性的理性かで実態は大きく異なるとしても、それは今後に奏者間で論じ合って或いはその個性で決定したい。
近世以降または古来存続してきたところの古典曲も今一度理知的に見直して新しい可能性を探るよう心がける。
如かしてアマチュアながらも方向性を得、その存在価値からの充実感を味わうことを希望する。

また、如何にして演奏技術を向上させて拙劣な状態から能率的に脱するかについて研究を進めていく。
それには、個人的技量と合奏能力のふたつのカテゴリーがあるであろう。
少ない時間で効果を上げる練習法を見出すのは、やりがいのある挑戦と言えよう。
ともあれグループ結成直後であり、どんなポリシーを掲げたにせよまずは基礎力の養成となる。
正確な調弦から始めて単純なカデンツで和声を整えのが「インテグラルコーズ」の第一段階である。
そして簡単な和声的曲と小フーガが初期の課題である。
従って、弦合奏への新規参入の希望者にとって今はたいへんに都合が良いと言える。
月に一度の合奏練習への参加者はだれであれ現段階においてたいへんに歓迎されるであろう。
指導者で設立者のサトウハルト氏は元東フィルヴィオラ奏者にしてその後の20年間も演奏技術やアンサンブルの実践と指導を経験してきた。
今やより進んだ弦合奏の開発を念頭にこの合奏体を起こしたのである。
時代の古い作品だけが演奏しやすいという概念に捕らわれず、現代的作品にも如何にして弾き易くするかを挑戦するのである。
現在はバッハやモーツァルトを取り上げてはいるのだが、早い時期に以下のような作品を目指したい。
ブロッホ:合奏協奏曲、ブリトゥン:シンプルシンフォニー、ティペット:リトルミュージック、バルトーク:ディヴェルティメント、など
奏者たちよ、いざ来たれ新生のインテグラルコーズへ